ドッグフードに含まれるタンパク質の消化性まとめ

おやつを食べる子犬

ドッグフードは、鶏肉や牛肉など動物性タンパク質がベースになっているのものから、米やトウモロコシなど植物性タンパク質がベースになっているものまで様々です。

犬にとって栄養価の高いタンパク質ってなんだろう...?

そんな疑問を解決するのに役立つ基準の一つが、タンパク質の「消化性」です。

今回は、フード選びで原材料まで目を通すという飼い主さんのために、タンパク質の品質を判断するのに役立つ「消化性」について解説します。

ドッグフードの消化性って?

そもそもなぜ、ドッグフードの消化性について知る必要があるのでしょうか?
消化性がいかに大切か知っていただくために、ひとつ具体例をご紹介します。

次の3種類の体の部位すべてに共通するものは何でしょうか?

  • 羽毛
  • くちばし
  • ひづめ

実はこれら3つに共通するのは「高タンパク質」であるということです。

しかし、残念ながらドッグフードの原料には3つとも全く使用できません。
なぜなら、犬の消化管でアミノ酸に分解・吸収できないからです。

高品質なドッグフードとは「原材料に含まれている栄養素がバランスよく犬の体に取り込まれるフード」のことをいいます。

いくら高タンパク質の原材料でも、タンパク質を構成するアミノ酸などの栄養素が体の中にきちんと吸収されなければ意味がありません。

そのため、タンパク質の品質を判断するには、消化性(吸収されやすさ)を考慮する必要があるのです。

 

タンパク質別の消化率

「消化率」は消化性を数値化したもので、食べ物の、必須栄養素を届ける能力を表しています。

それでは、ドッグフードによく使われるタンパク質のおおよその消化率を見てみましょう。

次の表は、獣医によって作成・監修されているアメリカのペット健康情報サイト「petMD」で公表されているものです。

タンパク質名 消化率
卵白 1.00
肉(鶏肉、牛肉、羊肉) .92
内臓肉(腎臓、肝臓、心臓) .90
牛乳、チーズ .89
.75
大豆 .75
.72
オート麦 .66
イースト(酵母) .63
小麦 .60
トウモロコシ .54

卵白は非常に消化しやすいためベンチマークとして使用され、1の値が与えられています。
その他のタンパク質の値は、卵白と比較した際の消化率を表しています。

 

植物性タンパク質の消化率

先ほどの表では、米やトウモロコシ、小麦などの穀物は他のタンパク質と比べて消化率が低くなっています。

しかし、ドッグフードメーカーのロイヤルカナンが発信しているメディアでは

「コーングルテン」というのは、コーンから取り出した「グルテン」という、ほぼ純粋なタンパク質です。そのため猫や犬でも消化性が高く、高品質なものでは消化率は90%を超えます。

と書かれています。

つまり、穀物などの植物性タンパク質でも適切に加工されたものであれば、犬でもきちんと消化吸収できるのです。

しかし、植物性タンパク質の多くはアミノ酸などの栄養素に偏りがあるので、単独ではなく、アミノ酸含有量の優れた動物性タンパク質と組み合わせて、バランスよく摂取することが大切です。

 

動物性タンパク質の消化率

先ほどの表では「肉」と一括りにされていて、種類別の消化率がわからないままです。

しかし、アメリカで最も影響力のある犬専門雑誌『WDJ』(The Whole Dog Journal)の記事では、3種類の肉ミール(羊・魚・家禽)の消化率を比較した研究結果が発表されています。

研究では、ラムミール、フィッシュミール、家禽ミールがそれぞれ同じ量だけ含まれた3つのドライフードを用意して与え、タンパク質と全体の消化率を比較しました。

研究結果は次の通りです。

  • ラムミールは、家禽ミールと魚ミールの両方と比較して、タンパク質の品質と必須アミノ酸含有量を表す複数の測定値が低かった
  • 3つの食事はすべて「総合栄養食」の基準を満たして提供されたが、消化率を考慮すると、ラムミールの食事は必須アミノ酸のメチオニンが不足していることがわかった
  • 家禽と魚の違いはそれほど大きくはなかったが、家禽ミールの食事はフィッシュミールの食事よりも品質が劣っていた
  • フィッシュミールは、ドッグフードのタンパク質源として、消化率や必須アミノ酸含有量など、ほぼすべての品質指標で最高値を示した
  • 成犬でテストした場合、3つの食事のタンパク質消化率の値は、ラムミールで71.5、家禽ミールで80.2、フィッシュミールで87.0だった

全体として(少なくともこの研究では)、タンパク質の品質を高い順に並べると、

  1. フィッシュミール(高)
  2. 家禽ミール(中)
  3. ラムミール(低)

ということがわかりました。

 

参考文献

Principles of Dog Nutrition | petMD

Dog Food Digestibility Levels Matter - Whole Dog Journal

・Tjernsbekk MT, Tauson AH, Matthiesen CF, Ahlostrom O. “Protein and amino acid bioavailability of extruded dog food with protein meals of different quality using growing mink (Neovison vison) as a model.” Journal of Animal Science 2016;

一般社団法人ペットフード協会 ペットフード/ペットマナー検定 公式テキスト

 

 

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