乾物量分析 – ドッグフードの栄養バランスを正しく比較する方法

乾燥食品

ドッグフードのラベルに表示されている「保証分析値」を見ても、ドライフードとウェットフード(缶詰)で数字が大きく違っていて、どう比較すればいいかわからないですよね。

保証分析値をドッグフード選びに役立てたい

そんな飼い主さんのために、今回は、乾物量分析という手法でドッグフードの栄養バランスを比較する方法についてご紹介します。

乾物量分析とは

乾物量分析とは、食物に含まれる水分を無視して栄養成分(タンパク質、脂質など)の割合を調べる方法のことです。

つまり、乾物量分析によって得られる数値(乾物量分析値)は、ドッグフードの水分が完全に除去された場合のタンパク質、脂質、繊維、灰分の量を表します。

 

乾物量分析が必要な理由

そもそもなぜ、乾物量分析をする必要があるのでしょうか?

それは保証分析値では、水分含有量の異なるドッグフード(ドライフードと缶詰)を正確に比較することができないからです。

簡単な例でご説明します。
今回は比較するために2つのドッグフードをランダムに選びました。

それぞれの保証分析値は次の通りです。

ドライA 缶詰B
タンパク質 26% 13%
脂質 16% 5%
繊維 3% 1%
灰分 8% 4%
水分 9% 78%

保証分析値を比べてみると、成分の割合が全然違うことがわかります。

このように、水分含有量が異なる2つの製品の栄養バランスを比較すると非常に誤解を招く恐れがあります。

そこで、水分を除いた後の乾物量分析値を求めることにしましょう。

 

乾物量分析値の求め方

乾物量分析値はドッグフードのラベルに表示されている保証分析値を使用して求めることができます。
なにやらとても難しく聞こえるかもしれませんが、乾物量分析値に変換するのはとても簡単です。

計算式
乾物量分析値 = (調べたい値) / (100 - 水分) × 100

先ほどの具体例を使って、缶詰Bのタンパク質を変換してみましょう。

保証分析値を確認するとタンパク質の割合が13%水分の割合が78%になっています。
缶詰からすべての水を除去すると、22%(100% - 78%)の「乾物」が残ることになります。

タンパク質の乾物量分析値を求めるには、保証分析値の13%から乾物の総量である22%を割るだけです。
そして、得られた結果に100を掛けます

タンパク質の乾物量分析値 =(13 / 22)x 100 = 59.09...%

今回はタンパク質のみ計算しましたが、そのほかの成分(脂質、繊維、灰分)も同じ方法で求められます。

 

乾物量分析によるドッグフードの比較

乾物量分析値の求め方がわかったところで、さっそく先ほどの2つのドッグフードを比較してみましょう。

改めて、2つの保証分析値を比べてみます。

ドライA 缶詰B
タンパク質 26% 13%
脂質 16% 5%
繊維 3% 1%
灰分 8% 4%
水分 9% 78%

次に、両方のドッグフードからすべての水を除去し、データをすべて乾物量分析値に変換します

ドライA 缶詰B
タンパク質 29% 59%
脂質 18% 23%
繊維 3% 5%
灰分 9% 18%
水分 0% 0%

タンパク質を見てみると、ドライAの29%の数値と比較して、缶詰Bには59%のタンパク質が含まれています。

缶詰Bには、ドライAよりもはるかに多くのタンパク質が含まれていることがわかりました。

また、2つの製品はともに、22.5%を超えるタンパク質を含んでいるため、AAFCOで定められている成犬期の最低要求量を満たしていることもわかります。

 

まとめ

ドッグフードの保証分析値をみると、ウェットフード(缶詰)はドライフードよりもタンパク質の割合が少なく見えます。

しかし、見た目は欺くことができるので保証分析値をそのまま鵜呑みにしてしてはいけません。

2種類以上のドッグフードの栄養成分を比較するときは、まず保証分析値を乾物量分析値に変換することが大切です。

 

参考文献

Pet Food Labels - General | FDA

“Complete and Balanced” Pet Food | FDA

 

 

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