ヨーロッパ(EU加盟国)のペットフード規制

EUの国旗

動物愛護先進国、動物福祉国とも呼ばれるヨーロッパの国々。
ペットフードの規制に関しては日本とは違い、人間の食べ物と同等の厳しい規制がされています。

そのため、愛犬にヨーロッパ産のドッグフードを与えようと考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
しかし、実際にヨーロッパではどのようにしてドッグフードを規制しているのか知らない方もいるかと思います。

そこで今回は、ヨーロッパ(EU加盟国)のペットフード規制についてご紹介します。

EUのペットフード規制機関

EUのペットフード規制

ヨーロッパではペットフードを人間の食べ物と同様に、衛生、安全、品質の最高水準を保証するために高度に規制しています。

EUの加盟国はEUが定める法律に従って、国内法を整備し、規制しなければなりません。

EU法については後ほど詳しく説明するので、まずはヨーロッパでペットフードを規制している主要機関についてご紹介します。

EU当局

EUの国旗

欧州連合(EU)内には、ペットフードの規制に関わる主要な立法機関が3つあります。

  • 欧州委員会(EC)
  • 欧州議会(EP)
  • 欧州連合理事会(Council)

各機関は、ペットフードを含む食品および動物飼料に関するすべての法律を策定・採択する責任があります。

欧州委員会(EC)

EU組織の中で唯一、法案提出権限を持つ行政執行機関です。
欧州全体の利益を代表し、政治的に独立して政策を実施します。

欧州議会(EP)

EU加盟国民の中から直接選挙によって議員が選出される、EU市民を代表する機関です。
EUが行う諸活動の監督のほか、欧州連合理事会と共同でEU法の制定も行います。

欧州連合理事会(Council)

立法を採用(共同決定)する機関です。
政策分野・内容ごとに委員会が設けられ、それぞれ各加盟国から閣僚級代表1名が出席して協議を行います。
加盟国間の政策調整、予算の承認といった役割も果たしています。

 

FEDIAF

FEDIAF

「The Europe Pet Food Industry(Federation)」の略称で、日本語では「欧州ペットフード工業会連合」になります。

FEDIAFは、ヨーロッパのペットフード業界を代表する団体で、EU当局と連携して、健康でバランスの取れた高品質のフードを生産しています。

18カ国からのメンバーと5つの会社(アフィニティペットケア、ヒルズペットニュートリション、マーズペットケア、ネスレプリナペットケア、ウェルペット)で構成されています。

各構成メンバーについて詳しく知りたい方はこちらから
Our members - FEDIAF

また、こちらがFEDIAF公式サイトで公開されているペットフードの作り方に関するビデオです。

 

EU法による規制

ガベル

ペットフードを規制する法律は数百もあり、各法律は定期的に見直されています。

EU法の種類は以下の4つです。

① 規則(Regulation) 加盟国に共通して直接適用
② 指令(Directive) 加盟国が国内法に反映
③ 決定(Decision) 特定の加盟国・企業・個人に限定して直接適用
④ 勧告(Recommendation) 加盟国への強制力はない

ペットフードを規制する各法律についての詳細を知りたい方はこちらのFEDIAFが公開している資料をダウンロードしてください。
Legislation - FEDIAF
(一番下のリンクをクリックするとドキュメントファイルをダウンロードできます)

それでは規則(Regulation)の中から、ペットフードを規制している代表的な概要をいくつか見ていきましょう。

ペットフードの安全性

食品および飼料の安全性に関する基本原則を定めた2つの法律があります。

規則178/2002
→ 食品とペットフードを含む飼料の安全に関する基本の枠組みを設定

規則183/2005
→ 飼料の衛生条件、施設の登録/承認、HACCPによる管理等を規定

 

動物副産物

規制1069/2009および142/2011
→ ペットフードで使用される動物由来の原材料の安全性、加工要件(ペットフードを含む)に関する詳細な規則を規定

ペットフード業界は、主に人間の食物連鎖からの余剰製品を使用しています。
しかし、これらはペットに与えてはいけない材料を使用しているというわけではありません。

ペットフードで使用される動物の多くの部位には人間にとっては魅力的ではないかもしれませんが、犬にとっては栄養価の高いものが多く含まれています。

たとえば、腎臓、脾臓、肺、豚の速歩馬、乳房、加工後に残った魚の一部などです。
これらの成分は、タンパク質、必須アミノ酸、その他の貴重な栄養素の優れた供給源となります。

使用が禁止されている動物由来の成分

  • 屠殺時に人間の消費に適していると獣医の検査に合格していない動物の成分
  • 廃棄物、交通事故、病気の動物など

 

肉粉(ミートミール)

規則999/2001
→ 伝染性海綿状脳症(TSE)の保護対策に関する規則で、特定のリスク物質、輸入/輸出制限、および加工動物タンパク質(肉粉)に関する規則を規定

ミールとは挽くという意味で原料から水分を除いた粉末のことです。
つまり、ミートミールはほとんどの水分と脂肪が除去された状態で熱処理および乾燥された動物の副産物を指します。
濃縮されたタンパク質の供給源となるもので、「ミートミール」という言葉自体が危険な材料を指すわけではありません。

 

添加物

規則1831/2003
→ 動物飼料で許可されている添加物と、必要に応じてその上限を規定

すべての添加物は、動物用飼料に使用する前に安全性と有効性を評価する必要があります。
承認された添加剤はすべて、欧州委員会が発行する登録簿に記載されます。

添加物に関する規則についてもっと詳しく知りたい方は欧州委員会が発表しているこちらの資料をご覧ください。
EU Register | Food Safety

 

ラベルとクレーム

規則767/2009
→ ラベル付け、クレーム、およびその他の形式のマーケティングコミュニケーションに関する規則を規定

 

参考文献

Regulation of Pet Food in Europe - WikiVet English

・International regulation of pet food | PFIAA

Legislation - FEDIAF

Structure - FEDIAF

Animal proteins used in EU pet food - FEDIAF

 

 

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